水源林造成地が育む水で生活用水を賄う
岩手県一関市
水源林のDATA
所在地 | 岩手県一関市室根町津谷川 |
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契約年度 | 昭和39年度 |
契約面積 | 153ha |
造林地所有者 | 法人 |
造林者 | 同上 |
植栽樹種 | スギ(38%)アカマツ(60%)カラマツ(2%) |

<アクセス>
鉄道 | JR大船渡線「矢越駅」下車、車で10分で津谷川小学校前、徒歩1時間で造林地到着 |
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バス | 「本宿停留所」下車、徒歩1時間で造林地到着 |
車 | 東北自動車道「一関IC」から国道284号、県道18号を経て1時間20分で造林地到着 |
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水との関わり
当水源林が所在する岩手県一関市(旧室根村)は県の南端に位置し、宮城県と隣接する人口約12万人の市です。同市室根町(旧室根村)では、安定した豊かな水に着目し、平成9年度には「営農飲雑用水設置整備事業(簡易水道)」により、当センターの水源林造成事業地を集水区域とした横沢川に集水施設を設置し、平成12年度から津谷川地区全域(計画給水人口1,050人)の生活用水を賄っています。
”ココ”の特色
津谷川地区では、昔から各家庭の生活用水を地区の東部に位置する大森山の沢水に依存してきましたが、夏の渇水期には沢水が枯渇し、川まで水汲みに行くなど不自由な生活を余儀なくされていました。また、大森山は昭和22年、23年の森林火災で焼失・荒廃し、生活用水の確保にも困窮していました。
大森山の復興を願望していた津谷川地区では、水源涵養林としての機能回復のために、早期に復旧する必要があるとの認識の下、昭和39年に森林開発公団(当時)との間で分収造林契約を締結し、約150haの水源林の造成を行った結果、水源林の成長とともに年中安定的に豊かな水が流れるようになりました。
搬出間伐の実施状況 -
過去から現在そして未来へ
植栽当時(昭和39年)
昭和39年からスギ・アカマツ・カラマツを4団地153haに植栽しました。
現在(平成23年)
平成5年度から路網の整備を行い、平成21年度末までに約2kmの作業道を作設しています。
平成21年には搬出間伐を16ha実施し、800m3の材を搬出し販売しました。
今後は針葉樹と広葉樹の入り混じった、多様で健全な森林づくりを進めていきます。
関係者からのメッセージ
※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。