国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター Forest Research and Management Organization

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盛岡市上流域の水源林造成事業

岩手県盛岡市

水源林のDATA

<アクセス>

鉄道 JR中央本線線「山岸駅」下車、車で20分で「下小貝沢停留所」、徒歩20分で造林地到着
バス 「下小貝沢停留所」下車、徒歩20分で造林地到着
東北自動車道「盛岡IC」から30分で造林地到着
  • 水との関わり

    当契約地の所在する盛岡市は、岩手県の中央部に位置する人口約30万人の県庁所在地です。

    盛岡市の森林面積65,200ha、内民有林が48,000haあり、その内水源涵養保安林が3,200haを占めています。このうち当センターとの間で分収造林契約を締結した水源林造成地が、中津川・米内川の上流域に32件1,800haあり、綱取ダムへの水の安定供給、ひいては盛岡市民の飲料水、また、山地災害の防止等に大きく寄与しています。

    ”ココ”の特色

    盛岡市民30万人の内、13万人へ水を供給しているのが、綱取ダム・盛岡市上水道施設です。かつては、盛岡市中心部を流れていた中津川・米内川ですが、昭和13年以降、度々、河川の氾濫により盛岡市中心部が被害を受けました。このため、岩手県は、中津川・米内川の上流域の森林を整備することが重要課題であるとして、森林開発公団(当時)へ森林整備の要請を行い、これを受けて当センターと地域関係者の協力により多くの水源林が造成されてきました。綱取ダムは、洪水調節及び盛岡市の水道用水を確保するための多目的ダムとして盛岡市民の生活を支えています。

    盛岡市内の造林地の状況の写真
    盛岡市内の造林地の状況
  • 過去から現在そして未来へ

    植栽当時(昭和41年)と現在(平成23年)の比較写真

    植栽当時(昭和41年)

    昭和37年以降、スギ・アカマツ・カラマツなどを32団地1,787haに植栽しました。

    現在(平成23年)

    昭和59年度から路網の整備を行い、平成18年度末までに約10kmの作業道を作設し、森林整備を行ってきました。

    今後は路網の整備を進めながら、針葉樹と広葉樹の入り混じった、多様で健全な森林づくりを進めていきます。

関係者からのメッセージ

 (株)岩手育林社 代表取締役 向井田薫さんの写真

~老技術者による造林会社の設立~

(株)岩手育林社 代表取締役 向井田薫さん

昭和37年の暮に、当時の岩手県林業課長岡崎泰治氏の呼びかけで、老憂の4人が水源林造林への対応を協議しました。林業労働力と林業技術者の8人の参加により、資本金30万円の有限会社が昭和38年3月に設立されています。

8団地732haの分収林の中から、「中津川(1)」が、当時の目黒所長の推薦で盛岡管内唯一の高密路網と複層林施業のモデル団地に指定されました。県内初の丸太組工法や列状混植を指導された久保さんのお顔を思い出します。2m以上もあるネマガリダケの密生地を掻き分けながら、路線測量をしたことや、県内外からの多数の視察者を案内したことなどが、懐かしく思い出されます。
(本造林地は所有者の意向により、2者契約に変更されています)

よみがえった清流中津川(盛岡市)の写真
よみがえった清流中津川(盛岡市)

※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。

問い合わせ先

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター 盛岡水源林整備事務所

岩手県盛岡市菜園1丁目3番6号(農林会館6階)

tel:019-622-0751 fax:019-651-5196