国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター Forest Research and Management Organization

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高山村水源の森

群馬県高山村

水源林のDATA

<アクセス>

鉄道 JR上越新幹線「上毛高原駅」より車で20分で造林地到着
JR上越線「沼田駅」より車で20分・「渋川駅」より車で30分で造林地到着
関越自動車道「渋川伊香保IC」より30分・「月夜野IC」より20分で造林地到着
  • 水との関わり

    当水源林は、吾妻川の支流名久田川を挟んで、連なる山々の稜線沿いに位置しています。造林地の下流域には、5箇所の簡易水道施設があり、高山村の村民4,230人の水需要(1,400m3/日)のほぼすべてを賄うなど、下流域の水源として大きく寄与しています。

    ”ココ”の特色

    高山村では、戦後の荒廃した森林の復興に、森林開発公団(当時)の水源林造成事業を活用してきました。

    昭和36年、群馬県内で第1号となる契約が高山村で締結されると、村有林、共有林等が次々と契約され、植林が行われました。当時の植林作業は、愛林組合が結成され、村有林では村職員・村議会議員、共有林では生産森林組合を作るなどして、村を挙げて植林を行っていました。このように、村民一人ひとりが植林作業に携わった歴史から、現在でも村の人々は森林に対し強い愛着と関心をもっています。

    村内の水源林造成事業は現在では、28団地、952haとなっており、これは高山村の森林面積の25%を占めています。

    なお、最近はスギ・ヒノキの針葉樹に加え、クヌギ・コナラ等の広葉樹の植林にも積極的に取り組んでいます。

    水源林造成事業の制度発足以来50年が経過し、荒廃した森林は、緑ゆたかな森林へと生まれ変わりました。

    高山村内造林地の写真
    高山村内造林地
  • 現在そして未来へ

    クヌギの植栽と基幹作業道の比較写真

    クヌギの植栽

    平成5~6年度にかけて植栽したクヌギ16haを、今後シイタケ原木として販売を予定しています。

    また、村内では、近年クヌギやコナラの植栽が盛んとなっています。

    基幹作業道

    搬出間伐、将来の主伐に向け、路網の整備を重点的に行っています。平成22年度現在の高山村内の路網密度は60m/haに達しており、今後も効果的な施業が実施できるよう路網整備に取り組んでいきます。

関係者からのメッセージ

高山村 村長 荒木毅さんの写真

~90年の造林事業~

高山村 村長 荒木毅さん

高山村では明治から大正にかけて村有林や入会地が牛馬の放牧場として利用されたことで、山が荒廃し、大雨のたびに土砂が流失し、大きな被害をもたらしてきました。その反省の上に大正9年、当時の官公造林契約により植林をはかり、その主伐期の昭和30年代後半から40年代には村財政に大きな貢献を果たしてきました。森林農地整備センターの水源林造成事業は、それを引き継いだものですが、早50年を超えようとしております。

水源林造成事業によって、長年にわたり、村内の山林がよく手入れをされ、村の治水、環境保全の役割を果たしていただいておりますし、村民皆様の就労の場を確保することにもつながり、大変ありがたいことに思っています。

先人から受け継いだ美林を次の世代へ託さなければなりません。森林の持つ役割の再発見にも努めたいと思います。

高山村内簡易水道施設の写真
高山村内簡易水道施設

※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。

問い合わせ先

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター 前橋水源林整備事務所

群馬県前橋市大渡町1丁目10-7(群馬県公社総合ビル8階)

tel:027-254-5177 fax:027-254-5151