国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター Forest Research and Management Organization

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森林(もり)と共に生きる

新潟県村上市

水源林のDATA

<アクセス>

鉄道 JR羽越本線「村上駅」下車、車で1時間で造林地到着
バス 「雲上橋停留所」下車、徒歩1時間30分で造林地到着
日本海東北自動車道「神林岩船IC」から国道7号を経て1時間で造林地到着
  • 水との関わり

    高根地区は8,350haの森林面積(総土地面積の85%)を有し、水源林造成事業地、日本の滝100選に選ばれた「鈴ヶ滝」等多くの沢から流れ出た水は集落の中心を流れる高根川に集まり、高根簡易水道施設の水源となっています。そしてその水の流れは、世界で初めて鮭の増殖に成功し、独特の鮭文化が根付く三面川へつづいています。

    昭和51年度の新植の実施状況の写真
    昭和51年度の新植の実施状況

    ”ココ”の特色

    高根生産森林組合は森林が大半を占める高根集落において、森林面積の約48%の約4,000haを有し、集落のほぼ全戸(現在約170戸)が組合員となり、昭和30年に創立されました。現在は森林を守り育てる「認定事業主」として、唯一新潟県が認定している生産森林組合でもあります。

    山深い高根集落にとってやま(森林)は、造林・林業としての就労の場であり、山菜やきのこなど森林の恵みを享受する場であり生活とは深い繋がりを持っています。

    創立当初より森林に対する様々な事業が集落民総出で行われ、昭和51年より水源林造成事業に取り組むこととなりました。

    森林に対する要望・価値観が変化している昨今においても、高根生産森林組合は一貫して「森林・自然と共生」を考え、無秩序な造林を行わず、丁寧な森林づくりを行ったことにより見事な針広混交林、山を傷めない作業道へとつながりました。今後も豊かな森林を活用し、自然と林業、人との共生また地域の発展のため水源林造成事業に取り組んで行きます。

    平成21年度に搬出された木材の写真
    平成21年度に搬出された木材
  • 過去から現在そして未来へ

    植栽当時(昭和53年)と現在(平成23年)の比較写真

    植栽当時(昭和53年)

    昭和51年以降スギを124ha植栽し、多雪地域である現地の状況を考え、保護樹帯、広葉樹区域を計画的に配置しました。

    また、作業道は造林地の中心を走る天蓋林道を起点に昭和51年から約8kmを作設しました。

    現在(平成23年)

    針葉樹と広葉樹の入り混じった造林地は紅葉時期に天蓋林道を訪れる観光客の目を楽しませています。

    契約当初より取り組んできた作業道や保育等丁寧な施業を実施した結果、平成20~21年には188m3の材を販売し初めての収入につながりました。

    今後もこの地域の植生を活かした多様で健全な森林づくりを進めていきます。

関係者からのメッセージ

高根生産森林組合 中嶋組合長さん板垣さんの写真

~森林が育んでくれるもの~

高根生産森林組合 中嶋組合長さん 板垣さん

私共、高根生産森林組合は昭和30年創設以来、豊富な森林資源を活用し、チップ工場、ナメコ工場建設に伴う広葉樹の活用、人工林の整備、路網の充実等様々な事業に取り組んできました。そうした時代の流れの中でも無秩序な開発は行わず、森林機能の回復、多様な森林の整備を心掛け、水源林造成事業もその一翼を担い、森林(もり)と共生してきました。こうした取組により造りあげた森林、道は豊かできれいな自然、水はもとより、継続的な就労の場、木材収入等により地域(ひと)を育んでいます。現在は集落住民が協力し、高根の豊かな自然を様々なイベント等を通じ情報発信することにより、森林が川下・都会の住民、企業等「ひと」のつながりを育み、地域の「元気」を育んでくれています。

今後も環境の保全と林業の共生を図れる水源林造成事業を継続的に行い、地域を育んで行きたいと思います。

是非一度、人も自然も豊かな高根にお越しください。

敷地内の写真
人も自然も豊かです

※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。

問い合わせ先

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター 新潟水源林整備事務所

新潟県新潟市中央区新光町10番地3(技術士センタービルⅡ 5階)

tel:025-368-7101 fax:025-368-7103