国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター Forest Research and Management Organization

本文へ移動する

霊水をはぐぐむ水源林

富山県南砺市

水源林のDATA

<アクセス>

鉄道・バス JR北陸本線「高岡駅」で下車「高岡駅前停留所」から加越能バス庄川方面行に乗り「閑乗寺口停留所」下車、徒歩45分で造林地到着
北陸自動車道「砺波IC」から国道156号を経て35分で造林地到着
  • 水との関わり

    当水源林は、小矢部川水系西大谷川の源となっており、その流れは、契約地内で不動滝として南砺市の名勝の一つとなっています。滝の近くには、古くから日照りによる水不足を救った霊水として地域住民により大切に保全されている石清水である「不動滝の霊水」があり、その水は、契約地や周辺の山々に降った雨などが時間をかけ浸透することで涵養されています。

    「不動滝の霊水」は、昭和61年2月に「とやまの名水百選」に選ばれ、平成20年6月には、環境省による「平成の名水百選」の一つに選ばれました。

    ”ココ”の特色

    この山は、昔から地元7集落(村)の入会山として利用されてきました。

    契約地内は、赤祖父線や西大谷線、八乙女線などの舗装された林道が巡らされ、林道からは、砺波平野に広がる散居村を一望することが出来ます。

    また契約地内には環境省による平成の名水百選に選ばれた「不動滝の霊水」があり近隣から多くの人が水を汲みに来ています。

    ほかにも契約地の尾根にある八乙女山には戦国時代の砦跡や風穴(かざあな)、毎年正月に暁を知らせる鶏の鳴き声がすることから鶏塚と呼ばれる塚があり、八乙女山から五箇山へ連なる尾根沿いには道宗道(どうしゅうみち)と呼ばれる古道があるなど歴史の跡が色濃く残る山です。

    スギ林の状況の写真
    スギ林の状況
  • 過去から現在そして未来へ

    植栽当時(昭和37年)と現在(平成21年)の比較写真

    植栽当時(昭和37年)

    昭和37年からスギ・アカマツなど約38万本の苗木を114haにおいて植栽しました。

    現在(平成21年)

    間伐を平成11年から行っており、今後は搬出間伐も計画して行く予定です。

関係者からのメッセージ

七村生産森林組合 澤田正賢さんの写真

~霊水の保全と利用できる山づくり~

七村生産森林組合 澤田正賢さん

この山は、七つの集落の共有山でかつては、炭焼きや、かやぶき屋根のカヤや田畑に入れる緑肥の採草地として利用してきました。

昭和30年代に入り山の境界を明確に出来る制度や事業を探していたところ森林開発公団による水源林造成事業を知り、生産森林組合を設立して分収造林契約を行いました。

山は歩いて2時間かかる場所にあり、斜面がきつく作業は大変でしたが、林道及び作業道の開設により、生産森林組合で車を買い作業員を現場まで運ぶことが出来るようになり、ほかにも刈り払い機など機械の導入により、作業も楽になりました。

これからは、間伐材を出せる道をより延ばし、間伐材を売ることが出来るようにしていけたら良いと思います。

契約地内にある不動滝の写真
契約地内にある不動滝

※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。

問い合わせ先

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター 富山水源林整備事務所

富山県富山市舟橋北町4番19号(富山県森林水産会館3階)

tel:076-431-4292 fax:076-442-5501