ふるさとロマン・上根来の豊かな森
福井県小浜市
水源林のDATA
所在地 | 福井県小浜市上根来 |
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契約年度 | 昭和38年度 |
契約面積 | 283ha |
造林地所有者 | 上根来地区有林 |
造林者 | れいなん森林組合 |
植栽樹種 | スギ(80%)・アカマツ(20%) |

<アクセス>
鉄道 | JR小浜線「東小浜駅」下車、車で20分、徒歩約40分で造林地到着 |
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車 | 舞鶴若狭自動車道「小浜西IC」から1時間で造林地到着 |
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水との関わり
上根来の森から育まれた水は、遠敷川を経て北川に注ぎ府中頭首工で取水され、小浜市に農業用水や生活用水として供給されています。
また、小浜市の大切な水源として、地下浸透水も含めると小浜市の水道水の約20%を占めており、市民生活に欠くことのできない水を安定的に供給しています。森林施業については造林者のれいなん森林組合にも協力を得ながら計画的に実施しています。なお、上根来の森は平成7年8月に「水源の森百選」に選ばれました。
”ココ”の特色
この地域の森は古来から水と縁深い所で、毎年3月2日に「お水送り」という神事が執り行われています。この神水が3月12日の奈良東大寺の「お水取り」お神水として届けられる行事で、奈良時代から千二百年もの間引き継がれています。また、森で蓄えられたこの水は、名水百選に選ばれた「鵜の瀬の名水」としても知られています。
この周辺は、戦前戦後を通じ薪炭材の採取が続き山が荒廃していました。そこで、昭和38年から分収造林契約を結んで水源林造成事業に取り組んで来たところ、今では重要な水源の森となっています。
かっては京都と若狭を結ぶ「鯖街道」の沿線として栄え歴史的由緒があるものの、過疎化が進んできているこの地域ですが、平成7年に地元地権者等で「上根来百里会」を立ち上げて、以来この「水源の森」で、春・夏・秋の季節の節目に、不動の滝周辺や遊歩道などの「憩いの場所」周辺の整備活動を継続して行ってきています。
荘厳な「お水送り」の神事 -
過去から現在そして未来へ
現在(平成23年)
昭和38年からスギ・アカマツなど約55万本の苗木を174haに植栽しました。平成7年からは間伐を行い、これまでに約150ha実施しました。今後は木材利用に資する間伐に取り組むほか、後生樹を活用し、針葉樹と広葉樹の混ざった多様で健全な森林づくりを進め、森林のもつ水源涵養機能などが高度に発揮できるように努めていきます。
関係者からのメッセージ
※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。