豊かな森林は心豊かな人を育む
京都府与謝野町
水源林のDATA
所在地 | 京都府与謝野町 |
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契約年度 | 昭和36年度 |
契約面積 | 1,574ha |
造林地所有者 | 滝財産区 外 |
造林者 | 法人 |
植栽樹種 | スギ(10%)・ヒノキ(90%) |

<アクセス>
鉄道 | 北近畿タンゴ鉄道「野田川駅」下車、車で30分で造林地到着 |
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バス | 丹後海陸交通「与謝峠停留所」下車、徒歩30分で造林地到着 |
車 | 京都縦貫自動車道「宮津天橋立IC」から国道176号を経て1時間で造林地到着 |
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水との関わり
与謝野町の山は昭和初期の第二次世界大戦頃から松根油の採取等のため強制伐採されたことなどを通じ荒廃し、豪雨時の土砂崩れ・土砂流出等被害が拡大するようになり、さらには山の水源涵養機能も低下していたことから、町の中心を流れる2級河川の野田川も渇水などで生活水の断水、農業用水の争いが発生するほどでした。しかし、昭和36年から進められてきた水源林造成事業により植林が広がり、昭和54年の大渇水を最後に野田川の水量が安定しました。町内には造林地を水源とした簡易水道施設が8箇所建設され、生活水の供給も安定し、本来の姿に戻った野田川に住民の意識も魚影の増加を喜び安らぎを感じはじめています。
”ココ”の特色
与謝野町の織物業は400年の歴史があり、「丹後ちりめん」の生産地として栄え、高度成長期とともに「ガチャと織れば万札」を例えて「ガチャ万景気」ともいわれましたが、その後の社会情勢の変化で織物業は急激に衰退しています。
衰退した織物業に代わる地場産業を農業にするにしても、肝心の水が安定せず、反対に洪水による土砂流出被害も発生していました。
昭和36年から進められてきた水源林造成事業は旧町村の加悦町で平成10年に1,000haの植林を達成し、治山治水と水源涵養効果が発生してきています。また、平成13年には町内に「とうふ工場」を誘致し、副産物の「おから」を堆肥として利用したコメ作りでブランド化を図るなど自然循環型農業を展開しています。
造林地のふもとの農業の状況 -
過去から現在そして未来へ
植栽当時(昭和60年)
昭和54年~63年にかけてスギ・ヒノキ・アカマツなど約34万本の苗木を約120haに植栽しました。
現在(平成26年)
昭和54~55年度にかけて2.3kmの作業道を整備しています。今後も引き続き路網整備に取り組む予定としています。
今後は除伐等の施業を実施するとともに、間伐を進めていく予定です。
造林地は「丹後天橋立大江山国定公園」大江山連邦地区から展望する景観の一部となっています。
関係者からのメッセージ
※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。