国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター Forest Research and Management Organization

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南あわじ市の水源の森

兵庫県南あわじ市

水源林のDATA

<アクセス>

バス 淡路交通「国衛停留所」下車、徒歩約1.5時間で造林地到着
神戸淡路鳴門自動車道「西淡三原IC」から県道31号を経て約30分で造林地到着
  • 水との関わり

    淡路島は、気候や地形から水道水源を小河川の表流水やため池に頼らざるを得ない地域が多く、そのため、島内では慢性的な水不足に悩まされていました。南あわじ市においても、平成6年には約300日の断水を記録するなど渇水の被害が発生していました。

    しかし現在は、淡路広域水道企業団がダム等の施設の整備を進めるとともに、南あわじ市の南淡・三原両地区の東海岸地域のダム(本庄川ダム・諭鶴羽ダム等)上流部の多くを水源林造成事業で整備しています。

    また、本庄川ダム周辺の造林地は、平成16年度に水源林造成事業の造成・整備により水源涵養機能がどの程度向上するかを明らかにするために「モデル水源林」に設定し、水位計や雨量計を設置するとともに、定期的にこれらデータの収集を継続しています。

    森林現況(平成23年)の写真
    森林現況(平成23年)

    ”ココ”の特色

    南あわじ市は、比較的地域の森林・林業が盛んであったことから、水源林造成事業開始直後から、財産区などの地域の共有林を対象に水源林造成事業による森林の整備が実施され、その多くは昭和40年代に造成を完了しました。

    しかし、20年ほど前より、マツクイムシ被害が蔓延し、マツの枯損被害が急速に進んだことから、そうしたマツの被害林分を対象に森林の造成・整備を進めた結果、本庄川ダム、諭鶴羽ダム湖周辺など南あわじ市全体で約1,300ha強の水源涵養等の公益的機能を発揮する森林の整備が着実に進んでいます。

    水源林造成地位置図の写真
    水源林造成地位置図

関係者からのメッセージ

上田河内山林委員会 委員長 仲田勉さんの写真

分収造林事業でなければ森林整備はできません

上田河内山林委員会 委員長 仲田勉さん

淡路島は、古くから林業が盛んで、先人は田畑同様に山の手入れを熱心に取り組んでいただいた結果、今の成果があると思っています。特にダム湖周辺の森林を整備したことなどにより、最近は大きな渇水被害はありません。

また、現在シカなどの鳥獣害対策の実施が不可欠なことに加え、地域住民の殆どが会社勤めであることから、分収造林事業である水源林造成事業を活用しなければ、とても森林の造成や整備はできない状況です。

さらに、マツクイムシ被害地が地域に見受けられることから、今後とも水源林造成事業による水源林の整備に期待しています。

モデル水源林(南あわじ市本庄川地区)の写真
モデル水源林(南あわじ市本庄川地区)

※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。

問い合わせ先

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター 神戸水源林整備事務所

兵庫県神戸市中央区北長狭通5丁目5番18号(兵庫県林業会館5階)

tel:078-362-5800 fax:078-362-5802