国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター Forest Research and Management Organization

本文へ移動する

大鏡院さんの森

和歌山県那智勝浦町

水源林のDATA

<アクセス>

鉄道 JR紀勢本線「紀伊勝浦駅」下車、車で1時間で造林地到着
バス 町営バス「籠停留所」下車、徒歩1時間で造林地到着
阪和自動車道「南紀田辺IC」から国道311号を経て3時間で造林地到着
  • 水との関わり

    紀伊山地から東にのびる那智連峰のひとつである峰山を源流とし熊野灘に注ぐ太田川は、年間4,000mmの降水量に支えられ那智勝浦町・太地町の水道水を安定的に供給しています。当該造林地は地元住民から那智勝浦町に寄付された森林であり、林内には「大鏡院さん」と言う水の神様も祀られています。町はこの森林の水源涵養機能を強化するため積極的に造林することとし、森林開発公団(当時)が行う水源林造成事業により森林整備を進めることとしました。

    ”ココ”の特色

    平年降水量が4,000mmある多雨地帯であり、造林地の下流にある太田川流域では、しばしば大水害に見舞われてきました。昭和33年度には小匠ダムが建設され、上流域で造林事業を実施することにより、大田川沿岸における大水害の発生は無くなりました。

    森林開発公団(当時)においても昭和53年より水源林造成事業を積極的に実施し、45haを越える造林事業を実施しています。現在、作業道の開設、間伐の実施により、治山治水等公益的機能を有し、景観的にも優れた森林に生まれ変わりました。

    小匠ダムの写真
    小匠ダム
  • 過去から現在そして未来へ

    植栽当時(昭和58年)と現在(平成23年)の比較写真

    植栽当時(昭和58年)

    昭和53年~54年にかけてスギ・ヒノキ、約12万本の苗木を39haに植栽しました。

    現在(平成23年)

    平成21年には作業道を約1Kmを開設し、搬出間伐4ha、441m3の材を販売しましたが、今後も搬出間伐を計画的に実施する予定です。

    今後とも木材の有効利用にも資する計画的な森林整備を進めていきます。

関係者からのメッセージ

那智勝浦町森林組合長 久保逸郎さんの写真

~地域の模範林を目指して~

那智勝浦町森林組合長 久保逸郎さん

この坂足造林地は、森林開発公団造林事業として昭和53年から植林されました。造林地から流れる水は近くの集落で利用され、太田川を流れて那智勝浦町・太地町上水道の重要な水源となっています。

これからは、切り捨て間伐から利用間伐の時期となり、昨年約1kmの作業道が作設され、間伐材が搬出されています。地域の人々に一番に目に付く場所でもあり、山造りの指標となる模範林として、森林整備を行っていこうと考えています。

整備された坂足造林地の写真
整備された坂足造林地

※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。

問い合わせ先

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター 和歌山水源林整備事務所

和歌山県和歌山市湊通丁南四丁目18番地(林業会館2階)

tel:073-425-3569 fax:073-425-0599