国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター Forest Research and Management Organization

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民国連携で森林づくり

岡山県新見市

水源林のDATA

<アクセス>

鉄道 JR伯備線「足立駅」下車、車で30分で造林地到着
バス 「油野停留所」下車、徒歩1時間で造林地到着
中国自動車道「新見IC」から県道109号を経て1時間で造林地到着
  • 単独施業(narrow)から民国連携(wide)へ

    大石ケ平造林地は、契約面積約50haの中規模造林地として、昭和41年度から植栽に着手し、1級河川高梁川上流に位置する水源涵養林として、新見市、高梁市に安定的に「水」を供給しています。

    当水源林造成事業地一帯は、国有林(三室)や岡山県行造林、おかやまの森整備公社と隣接し、520haの大団地を形成していることから、4者が協力して路網整備を計画的に開設するとともに、面的な広がりを持った施業を計画的に展開するため、平成22年度に「民国連携」による森林整備推進協定を締結しました。なお、当水源林造成事業地においては、平成22年度に路網の整備と搬出間伐を実施し、平成23年度以降も引き続き搬出間伐等を予定しています。

    ”ココ”の特色

    この契約地は、薪炭利用により荒廃した土地を水源林として整備し、治山治水等公益的機能を有した森林に生まれ変わったところです。今でも、山に分け入ると「炭焼き釜」の跡も見られ、往時の様子を垣間見ることができます。

    位置的には、新見市の奥地で鳥取県境にほど近く、峠を隔てた千屋地区は、国産高級和牛「千屋牛」の原産地であり、スキー場、温泉施設が有名です。

    地形的には、中腹から下は比較的緩やかで、標高が高くなるほど傾斜がきつくなっています。土壌は、黒色~褐色森林土でスギ、ヒノキの植栽適地となっています。

    また、平成22年5月に、中国四国整備局管内職員、岡山森林管理署、おかやまの森整備公社、岡山県、関係する事業者等200名規模の作業道の整備に係る現地検討会を実施しました。

    平成22年度作業道新設(のり留工)現地検討会の実施状況の写真
    平成22年度作業道新設(のり留工)現地検討会の実施状況
  • 過去から現在そして未来へ

    植栽後10年経過(昭和54年)と現在(平成22年・主伐木マーキング法)の比較写真

    植栽後10年経過(昭和54年)

    昭和41年~45年にかけてスギ・ヒノキ合わせて約16万本の苗木を52haに植栽しました。

    現在(平成22年・主伐木マーキング法)

    平成18年度から路網の整備を行い、平成22年度末までに約3.0kmの作業道を開設しています。今後も効率的な施業に資する路網整備を予定しています。

    平成22年には搬出間伐を9ha実施し、約700m3の間伐材を販売しました。

    今後は、長伐期施業に向け適切な間伐を行いながら、水源涵養機能等の持続的発揮に努めるとともに、針葉樹と広葉樹の調和の取れた、多様で健全な森林づくりを進めていきます。

関係者からのメッセージ

造林地所有者代表 大原亀義さんの写真

~森林からのおくりもの~

造林地所有者代表 大原亀義さん

大石ケ平共有山の世話役をしていますが、思わぬ贈り物に、ビックリするやら、嬉しいやらで、皆が喜んでいます。

共有山ということで、共有者の中には相続者等が発生しているなど、契約延長を取り纏めるのにかなり難儀しましたが、結果的には契約期間が延長出来たおかげで、民国連携の協定が締結され作業道が開設されたことにより、利用間伐により思わぬ分収金を頂きました。

息子や孫の代ではなくて、初代の契約者として収穫の分収金を享受できて、大変感謝しています。

また、「民国連携」のおかげで作業道も計画的につけてもらい、間伐もやってもらえると言うことで、水源林様々です。

これなら、預けて安心ですね。

作業道から積み出される素材の写真
作業道から積み出される素材

※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。

問い合わせ先

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター 中国四国整備局

岡山県岡山市北区下石井二丁目1番3号(岡山第一生命ビル7階)

tel:086-226-3295 fax:086-231-6344