奥三角山水源林造成事業
広島県庄原市
水源林のDATA
所在地 | 広島県庄原市西城町大屋 |
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契約年度 | 昭和36年度 |
契約面積 | 147ha |
造林地所有者 | 個人 |
造林者 | 同上 |
植栽樹種 | スギ(44%)・ヒノキ(56%) |

<アクセス>
鉄道 | JR芸備線「備後西城駅」下車、車で30分及び徒歩30分で造林地到着 |
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バス | 「二本栃停留所」下車、徒歩30分で造林地到着 |
車 | 中国自動車道「庄原IC」から国道432号を経て1時間及び徒歩30分で造林地到着 |
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水との関わり
当水源林造成事業地一帯を水源とする大屋川は、西城川に合流した後、庄原市を経て三次市で本流の江の川となり、島根県を流下し流域面積は3,870km2にも及ぶ、中国地方最大の一級河川となります。江の川は、公共交通機関が発達する昭和初期までは「川の道」として、河川交通の要となっており、歴史的にも人と水との深い関わりを持ちながら、利用され親しまれてきました。
当水源林造成事業地から育まれた水は、大屋川を下り庄原市西城町の簡易水道施設(給水人口1,800人以上)を通じ、西城町市街地に居住する多くの住民に利用されています。また、下流の庄原市や三次市の農業用水・生活用水等の安定供給にも寄与しています。
”ココ”の特色
奥三角山一体は、明治大正の頃から大屋集落の入会山として、炭焼き、薪、しいたけの原木など、常に身近な存在として利用され続けた後、水源かん養機能が低下し、大屋川下流では濁り水が発生したり、季節により流量が大きく変わるなど、安定的な水の供給が必須の課題として求められる状況となりました。
この頃時期を同じくして発足した、水源林造成事業を紹介された先代たちは、いち早くこの事業の重要性に着目し、昭和36年度に契約を締結しました。その年度から熱心に事業に取り組み、11年間をかけて植栽を終えた後は、計画的に保育事業を行い、水源林としての機能を果たす立派な森林に生まれ変わりました。
昭和36年度植栽地 -
過去から現在そして未来へ
植栽当時(昭和36年)
昭和36年~46年にかけてスギ・ヒノキなど約50万本の苗木を146haに植栽しました。
現在(平成23年)
今後は路網を整備し、間伐の繰り返しにより、森林の適正な管理に努めながら、長伐期施業等へ転換するなど、森林の持つ多面的機能の高い造林地へ誘導するとともに、水源涵養効果の持続的発揮に努めていくこととします。
関係者からのメッセージ
※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。