国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター Forest Research and Management Organization

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水源林で林業体験学習

佐賀県唐津市

水源林のDATA

<アクセス>

鉄道 JR筑肥線「浜崎駅」下車、車で50分、北部林道経由で造林地到着
西九州自動車道「浜玉IC」から国道323号を経て40分で造林地到着
  • 水との関わり

    当水源林の下流に位置する玉島川は、唐津市北東部の旧七山村や旧浜玉町を通り唐津湾に注ぐ二級河川であり、浜崎簡易水道等に飲料水を供給しています。また、この地域は柑橘類を中心とする果樹栽培や養鶏・養豚等の畜産関係、近年では温暖な気候で福岡都市圏に近いことから野菜を中心としたハウス栽培が盛んであり、それらの農業用水として広く利用されています。しかしながら、河川距離が短いため雨が降れば濁流とともにすぐに海に流れ出し、少雨の場合は渇水が発生することから、山間部には戦前から多くのため池が作られており、地元の水に対する思い入れの大きさがわかります。また、森林については古くから入会林として活用されており、生産森林組合が組織されてからは水源林造成事業を積極的に取り入れ森林整備に力を入れています。

    ”ココ”の特色

    この地域の山系は花崗岩が風化したマサ土であることから、玉島川は多くの砂を運び唐津湾に白砂青松の虹ノ松原を形成しています。反面、山地崩壊が発生しやすいので多様で健全な森林作りを目指しており、景観にも配慮した森林施業を行っています。なお、"ココ"は福岡市中心からは高速道を使うと2時間弱のアクセスであり、林道も整備され入山しやすいことから、社会貢献の一環として平成22年11月にNPO法人「森林(もり)をつくろう」の協力を得て、福岡市内の小学生とその父兄を相手に林業体験学習を実施しました。現地において枝打・椎茸植菌等の林業体験や森林インストラクターによる講座等を行い、お昼には地元から名物「だぶ汁」も提供され、川上と川下の交流が図られました。

    造林地から望む唐津湾と虹ノ松原の写真
    造林地から望む唐津湾と虹ノ松原
  • 未来を担う子供達に森林の役割や大切さを伝える

    枝打・椎茸植菌等の林業体験と森林インストラクターによる講座の写真

    枝打・椎茸植菌等の林業体験

    子供達は初めての林業体験に戸惑いつつも地元の方々の指導のもと時間が過ぎるのも忘れて熱中しました。

    平成23年は国際森林年でもあり、当地において育樹イベントを予定しています。

    森林インストラクターによる講座

    森林の機能の説明から山の楽しみ方までインストラクターの親しみある解説により子供達は熱心に聞き入ってました。

関係者からのメッセージ

三構生産森林組合 組合長 田中広隆さんの写真

~森林に入って子供達から元気を貰う~

三構生産森林組合 組合長 田中広隆さん

NPO法人「森林(もり)をつくろう」と森林農地整備センターから林業体験学習のフィールド提供の話を持ちかけられた際、最初は大変なことを引き受けたものと思いましたが、話を進めるうちに森林を守っている我々の姿を子供達に見せてやりたい気持ちになりました。それに、せっかくならお昼に地元料理の「だぶ汁」を振る舞まって参加者に喜んで貰おうと段取りしたり、林内の危険な場所のチェックをしたりと、初めてのことでしたから準備は大変でしたが、当日は天候にも恵まれ、当初おとなしかった子供達も慣れてくると元気が良くて、それにも増して父兄が積極的に参加してくれたことが印象的でして、逆に我々が子供達から元気を貰いました。これからも多くの人に三構の山を親しんで貰えるよう、森林整備を続けていきたいと思います。

だぶ汁を作る三構のお母さんの写真
だぶ汁を作る三構のお母さん

※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。

問い合わせ先

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター 佐賀水源林整備事務所

佐賀県佐賀市本庄町大字本庄278番4(佐賀県森林会館2階)

tel:0952-26-4351 fax:0952-23-4300