国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター Forest Research and Management Organization

本文へ移動する

公益的機能に配慮した水源林造成

大分県佐伯市

水源林のDATA

<アクセス>

鉄道 JR豊肥本線「三重町駅」より車で、約30分で造林地到着
JR日豊本線「北川駅」より車で約30分で造林地到着
東九州自動車道「佐伯IC」から延岡方面に国道10号、県道39号、国道326号を経て約1時間で造林地到着
  • 水との関わり

    北川ダムは北川とその支流の中岳川との合流部に建設された大分県で初めてのアーチ式コンクリートダムであり、大分県により北川流域の治水と発電を目的として建設されました。本契約地は北川ダムの中心近くに位置しており、水源涵養及びダムへの土砂流出防止の機能を発揮しています。

    ”ココ”の特色

    堂間造林地はダム湖百選に選定された北川ダムのダム湖サイドにあり、昭和47年にスギ・ヒノキを植栽しています。

    針葉樹を植栽・育成することで、早期に水源林を成立させ、洪水調節、発電等のダム機能低下の早期回復へ寄与する事が出来ました。

    現在の森林整備は間伐が主体となっていますが、搬出間伐に取り組むなど、木材の有効利用に努めています。

    また、本契約地の真横には「道の駅 宇目」があり、その施設にはキャンプ場も併設され、保健休養機能も十分に発揮している造林地となっています。

    北川ダムの写真
    北川ダム
  • 過去から現在そして未来へ

    植栽当時(昭和48年)と現在(平成23年)の比較写真

    植栽当時(昭和48年)

    ヒノキなど約10万本の苗木を36haにおいて植栽しました。

    現在(平成23年)

    平成21年には搬出間伐を7ha実施し、1,192m3の材を搬出し販売しました。今後も適正な施業を実施し、高い公益的機能を発揮できる森林造りを進めます。

関係者からのメッセージ

佐伯広域森林組合 理事 矢野潔さんの写真

~地元の世話役として~

佐伯広域森林組合 理事 矢野潔さん

私は、この堂間団地の契約当時から現在にいたって、地域の世話役として、水源林造成事業に携わって参りました。

ダム湖サイドということもあり、無立木地を何とか植林し、水源林を復活させなくてはという思いから、所有者に水源林造成事業の話を持ちかけたところ、大いに賛同され契約に至りました。植栽、下刈等を実施してきた結果、現在では水源涵養林として立派に成林しているのを見ると、本当にやって良かったと思います。

しかし、最近苦労したことがあります。それは、所有者の相続問題です。相続予定者は契約内容や水源林造成事業に関してまったく知らないと言っていいほどです。契約当時世話をした経緯もあり水源林整備事務所の職員と協力しながら、相続予定者からの契約・事業等の相談に対応しました。相当な時間が掛かりましたが、理解を得られ手続きを完了する事が出来ました。そのお陰で間伐事業を実施でき、森林は良くなり、また所有者には分収金収入が入り大変喜ばれています。契約をして、年数が経過しますと木も成長しますが、所有者の世代も変わっていきます。そういう方々への説明の必要性も痛感しているところであり、出来る限り地元の水源林造成事業の世話役として頑張りたいと思います。

キャンプ場と造林地の写真
キャンプ場と造林地

※ このメッセージは、「全国の水源林50選」策定当時(平成24年)のものであり、現在の団体名や役職名等と必ずしも一致しない場合があります。

問い合わせ先

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター 大分水源林整備事務所

大分県大分市花園2丁目6番51号(大分県林業会館4階)

tel:097-546-2873 fax:097-546-2874