国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林整備センター Forest Research and Management Organization

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Q&A−よくあるご質問ー

施業関係 ー分収造林契約者の皆様へー

Q3-1「造林地」とは何ですか?

A

「造林地」とは、分収造林契約において造林の対象とする土地のことで、契約地から分収の対象としない「協定除地」(自己で管理する区域)を除いたものです。

Q3-2「造林木」とは何ですか?

A

「造林木」とは、次の樹木のことです。

  1. 分収造林契約に基づいて植栽された樹木(植栽木)
  2. 契約締結前から造林地の上に存在する樹木でセンターが指定した期間内に収去されなかった樹木(ただし、造林地所有者の所有として存置することをセンターが認めた樹木を除く。)
  3. 契約締結後に造林地の上に天然に生じた樹木
  4. 実施計画書に基づかないで造林地の上に植栽された樹木
    造林木は、契約当事者全員の共有物であり、収益分収の対象となります。

Q3-3「広葉樹等区域」とは何ですか?

A

「広葉樹等区域」とは、契約締結前から造林地の上に存在する広葉樹を主体とした樹木(前生樹)及び契約締結後に造林地の上に天然に生じた樹木(後生樹)を、群状又は帯状にまとまった状態で残置する区域のことです。
センターでは、広葉樹等区域を活用しつつ、苗木を植え付けることにより針広混交林を造成しています。
くわしくは、こちら(PDF形式:14.2MB)別ウインドウで開きますをご覧ください。

Q3-4「植栽地」とは何ですか?

A

「植栽地」とは、分収造林契約に基づいて植栽された樹木等の造林木が存在する区域のことです。

Q3-5「協定除地」とは何ですか?

A

「協定除地」とは、契約地のうち、所有者が自己で管理する区域のことです。協定除地については、覚書により分収の対象としない旨を協定します。

Q3-6植栽から主伐までの施業の流れについて教えてください。

A

植栽後、造林木の生育状況などに応じて保育施業を行い、主伐を実施します。

1年目「植栽」、2~6年目「下刈」、8~10年目「つる切り」、12~21年目「除伐」、「間伐」、「主伐」

Q3-7「植栽」とは何ですか?

A

「植栽」とは、造林地に苗木を植え付けることです。また、植付に先だち、植付作業の支障となる前生樹などの伐倒・刈払及び枝条を整理する作業(地拵)を行います。

Q3-8植栽樹種には、どのようなものがありますか?

A

主な植栽樹種には、スギ、ヒノキ、カラマツなどがあります。樹種の選定にあたっては、地域や気候及び立地環境(土壌など)を考慮する必要があります。

Q3-9「下刈」とは何ですか?

A

「下刈」とは、雑草木の被圧による植栽木の成長阻害、雑草木による土壌中の養分・水分の収奪などを防ぐために、植栽木が一定の高さに達するまで、植栽木周辺の雑草木を刈り払う作業のことです。

Q3-10「つる切」とは何ですか?

A

「つる切」とは、植栽木の生育に影響を及ぼしている、つる植物を樹体から切り離す作業のことです。

Q3-11「除伐」とは何ですか?

A

「除伐」とは、植栽木の成長を阻害する不要な侵入雑灌木や、植栽木のうち競合する生育不良木・形質不良木を伐除することにより、植栽木の成長を促し、被害に対する抵抗力の強い健全な林分の保全・育成とともに、水源涵養機能の増進を目的として実施する作業のことです。

Q3-12「間伐」とは何ですか?

A

「間伐」とは、植栽木が成長することで混み合って来た時に、植栽木を間引きして密度を調整する作業です。
間伐を行うことにより、林内に光が入り下層植生が充実するとともに、森林土壌の流出が防止され、雨水浸透量が増えることで、森林の持つ水源涵養機能の高度発揮が図られます。
間伐を行わない森林では、林内が暗く下層植生が消失するため、地表がむき出しとなり、雨で表土が流れてしまいます。このため、水源涵養機能が低下するほか、造林木がもやし状に細長くなり、風雪に弱い森林になります。
くわしくは林野庁ホームページ「間伐とは?」をご覧ください。

Q3-13「主伐」とは何ですか?

A

「主伐」とは、一般には植林等を行うために収穫期に達した樹木を面的に伐採することを言います。当センターの分収造林契約においては、植栽、育成した造林木を立った木の状態で販売します。主伐後は、分収造林契約の終了に伴い土地所有者に土地を返地いたしますので、土地所有者が植栽等を行うことになります。
なお、収益は売り払い代金から販売に要した費用等を差し引いた額を、分収割合に応じて造林地所有者、造林者、センターで分けることになります。

Q3-14事業実施プロセスについて教えてください。

A

事業実施プロセスは、以下のとおりです。

(1)センター・造林者「事業実行前の協議」、(2)造林者からセンター「実施計画書の作成・提出」、(3)センターから造林者「実施計画書の審査・承認」、(4)造林者「施業の実施」、(5)造林者からセンター「施業完了届の提出」、(6)センター・造林者立会「完了検査」、(7)造林者・センター間「費用の請求・支払」

Q3-15「作業道」とは何ですか?

A

「作業道」とは、造林事業や木材の搬出などのために4輪自動車や林業機械が走行する簡易な構造の道路のことです。なお、一般車の通行は禁止しています。

Q3-16「針広混交林」とは何ですか?

A

「針広混交林」とは、針葉樹と広葉樹の入り交じった森林のことです。
森林の有する公益的機能を将来にわたって持続的に発揮させていくためには、針広混交林等の多様で健全な森林整備を推進していくことが重要です。センターでは、契約当初から生育していた広葉樹等を群状または帯状に残しながら、事業実施後に侵入した広葉樹等も残し、これらを活かしながら植栽木を育成することで針広混交林を造成しています。

  • 育成複層林の写真1枚目
  • 育成複層林の写真1枚目

Q3-17「育成複層林誘導伐」とは何ですか?

A

「育成複層林誘導伐」とは、育成複層林に誘導するために必要な区域について、部分的に伐採を行うことをいいます。
くわしくは、こちら(PDF形式:589KB)別ウインドウで開きますをご覧ください。

Q3-18「育成複層林」とは何ですか?

A

「育成複層林」とは、異なる林齢や樹種による複数の樹冠層で構成される森林です。
育成複層林は、概ね同一の林齢で構成された森林を育成し、帯状や小面積群状に伐採・植栽を行うことにより、面的に複数の林齢、樹種で構成する森林を造成します。
育成複層林では、常時、半分以上の樹木が生育する状態で、森林を維持することができることから、持続的な森林の持つ公益的機能の高度発揮が図られます。
センターでは、水源涵養機能の一層の発揮や、生物多様性の保全、地球温暖化防止等の観点から、育成複層林の造成に積極的に取り組んでいます。くわしくは、こちらをご覧ください。

  • 育成複層林の写真1枚目
  • 育成複層林の写真1枚目

Q3-19主伐をしたいのですが、どうすればいいでしょうか?

A

「主伐」は販売計画や販売前に行う森林の調査、主伐後の植栽義務の履行など、数年前からの準備が必要となりますので、事前にご相談が必要です。
「主伐」のご要望がある場合は、まずは、管轄の水源林整備事務所または整備局まで、ご連絡をお願いします。

Q3-20主伐をせずに分収造林契約期間が満了した場合、造林木の所有権はどうなりますか?

A

契約満了後も、造林木は、所有権持分割合に基づく共有物であることには変わりありません。

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