1.岩手県の概要
1.地勢
岩手県は、本州の北東部に位置し、北は青森県、西は秋田県、南は宮城県に隣接して、東は太平洋に臨み、総面積約15,300km2で北海道に次ぐ本州最大の県である。
また、西側を南北に縦走する奥羽山脈は秋田県境を分水嶺と成し、これに平行し東部に北上山地を有し、その間を全長249kmにおよぶ北上川が流下しながら宮城県を経て太平洋に注ぐ。
2.地質
奥羽山脈は、第三紀層に属し、北上山地は大部分が古生層の地層からなっている。
また、太平洋に面する宮古以南は、山地が直接海に接し、奥深い湾と峰が入り組んだ複雑なリアス式海岸となり、宮古以北では大規模な海岸段丘と海蝕崖を有する隆起海岸が発達している。
3.気候
奥羽山脈の山沿い地方では、寒冷多雪な裏日本型の気候で、夏期は寒暖差が比較的大きい内陸型の気候となる。これに対し北上山地では、低温・冷涼な高原的・盆地性気象を示すところが多い。
また、沿岸地方は一般的に海洋性気候(表日本型)であるが、宮古以北では寒流の影響を受け気温が一般に低い。
年平均気温は、沿岸部11度、内陸平野部10~11度北上山地中央から北部の高原地帯では7度以下の高冷地となっている年間降雨量は1,500mm以下で、奥羽山脈は2,000mmを越す。