水源林は、私たちの暮らしに大きく貢献しています
水源涵養機能
- 良質で豊かな水を供給
- 洪水防止や水質の浄化

年間約30億m3を貯水
(東京都で使う約2年分の水量(※)に相当
(※ 東京都水道局ホームページより)
環境保全効果
- 二酸化炭素の吸収
- 酸素の放出・大気浄化への寄与

年間約230万トンの二酸化炭素を吸収
(約175万世帯の年間消費電力の発電時に排出されるCO2量に相当)
山地保全効果
- 土砂の流出・崩壊の防止
- 災害に強い森林整備

毎年約9千2百万m3の土砂の流出を防止
水源林の公益的機能の効果額は、貨幣換算可能なものだけでも
年間約9千億円
- (注1)「水源林造成事業における環境会計に関する検討委員会」における検討結果に基づき算定しています。
- (注2)公益的機能の効果額は、昭和36年度から令和5年度までの63年間に造成された水源林造成事業地全体が令和5年度の1年間に発揮した「水源涵養効果」「環境保全効果」「山地保全効果」を試算しています。
- (参考)日本学術会議による「地球環境・人間生活にかかわる農業及び森林の多面的機能の評価について (答申)」(平成13年11月)による全国の森林の持つ多面的機能の貨幣評価額は約70兆円/年です。これを全国の森林面積に対する水源林造成事業面積の割合により試算すると約1兆4千億円となります。「水源林造成事業による公益的機能効果の試算」では、標準伐期齢未満の森林の機能量は林齢に比例して増加するとしていることや、保健・レクリエーション機能は試算していないことなど試算方法が異なることから、効果額に差が生じています。
水源林造成事業は、公益的機能の発揮を確保するための
セーフティーネットとして引き続き貢献していきます
森林・林業基本計画(令和3年6月閣議決定)抄
- 第3 森林及び林業に関し、政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策
-
- 森林の有する多面的機能の発揮に関する施策
- (7)複層林化と天然生林の保全管理等の推進
- イ 公的な関与による森林整備
自然的・社会的条件が悪く林業に適さない場所に位置する森林、奥地水源等の保安林などについては、公益的機能の発揮に向け、公的主体による森林整備を実施体制の整備を図りつつ推進する。
(略)
奥地水源等の保安林については、水源林造成事業により森林造成を計画的に行うとともに、既契約分については育成複層林等への誘導を進めていく。その際、当該契約地の周辺森林も合わせた面的な整備にも取り組む。
- 森林の有する多面的機能の発揮に関する施策