1.静岡県の概要
1.地勢
本県は本州中部の太平洋岸にあり、東端は熱海市の初島、西端は湖西市、南端は下田市の神子元島、北端は静岡市北端の間ノ岳であり、総面積は約7,800km2で、全国13位の広さをもつ。山地は東に日本最高峰である富士山北に赤石岳などの3,000m級の山々を有する南アルプスがそびえ、また西には海とつながっている浜名湖を有する。川は東から主に狩野川、富士川、安倍川、大井川、菊川、天竜川を有し、北部から南部へ向って太平洋側へ注ぎ、平野は主にこれらの下流部に位置する。
2.地質
本県はフォッサマグナ(糸魚川-静岡)と中央構造線という日本列島の主要線があり、地質構造上本県を4つに大別すると次のような特徴が見られる。東部は三国山地、箱根・富士・愛鷹火山地及び伊豆半島を含み、ここでは火山と火山性物質が卓越する。中部は赤石山地とその前山、フォッサマグナ南部の山地を含み大部分が砂岩、頁岩などの堆積岩からなる。西部は、赤石裂線以西の山地で、結晶片岩と古生層を主とするが、県の北西隅を走る中央構造線を境にその内側には花崗岩、片麻岩などの火成岩、変成岩が分布する。海岸地域(駿河湾西岸から遠州灘沿岸にかけての地域)は、礫層を主とした洪積台地からなる。
3.気候
全体的には太平洋側特有の夏に雨が多く冬は少ない型といえるが、富士山・南アルプスなどは山岳性、高原・山間部は内陸性、沿岸部は海洋性というように、地域によって違いはある。年平均気温は16.0度程度、年間降水量は山間部で2,500~3,000mm程度、平野部で2,000~2,500mm程度である。