1.栃木県の概要
1.地勢
栃木県は、海をもたない内陸県で、東西84km・南北98kmとほぼ楕円形をなし、その面積は、約64万haで国土の約1.7%に当たる。
北部から西部にかけて那須・日光山系に属する2000m級の高山が連なり、日光国立公園を形成している。なかでも、群馬県境に位置する日光白根山(2,578m)は連山を抜いてひときわ高く、関東以北の最高峰である。
東部の茨城県境には標高数百から千mの八溝山系が南北に走り、八溝林業地として美林を形成している。
栃木県の三大河川と呼ばれる那珂川・鬼怒川・渡良瀬川が那須・日光山系を源流として南流し、関東平野を縦貫して、太平洋に注ぎ、関東地方や首都圏の重要な水源となっている。
2.地質
栃木県の基盤を構成するのは足尾帯と呼ばれる中古生層の地質である。
新生代に、那須・高原・日光の三つの火山群の活動が活発になり、那須岳・男体山・華厳の滝・戦場ヶ原など変化に富んだ自然美をづくりだし、豊富な湯量を誇る山麓の温泉群とともに日光国立公園の中核となっている。
中央部・南部の平野には火山灰が風化した関東ローム層が堆積し、園芸用土として有名な鹿沼土も産出される。
3.気候
栃木県の気候は内陸式気候に分類される。
年平均気温は10度から14度であり、夏と冬の気温差が大きく、特に冬の寒さは厳しい。
年降水量は、平野部では1,200mmから1,500mmあり、山間部は2,000mmを超える。
夏は多雨、冬は小雨であるが、山間部では積雪が多い。