1.和歌山県の概要
1.地勢
諸又
和歌山県は近畿地方の西南部に位置する我が国最大の半島である、紀伊半島の西半分を占めており、総面積は約4,700km2で、47都道府県中の第30位である。北は大阪府、東は奈良県と三重県、南は熊野灘に接し、西は紀伊水道を隔てて徳島県と向かいあっている。県土の80%は紀伊山地で占められ平地は少なく、紀ノ川流域の和歌山平野を除けば各河川の河口付近に小さな沖積平野が点在するにすぎない。紀伊山地は険しい山容を呈する壮年期の褶曲山脈で、県下の最高峰、護摩壇山を中心に1,000m前後の山容で構成されている。また、30°以上の急傾斜地が県全土の70%を占め、急峻で褶曲の多い地形が公道を含めた道路網整備の遅れの原因になっている。
主要水系は紀ノ川、有田川、日高川、富田川、日置川、古座川、熊野川の7水系で、紀伊山地を源流としてそれぞれ紀伊水道、熊野灘に流下している。
2.地質
大理川
紀伊山地の地質は北から順に古生層結晶片岩の長瀞変成帯、古生層と白亜紀層からなる秩父古生層帯、中生層の砂岩頁岩礫岩からなる日高川地帯と並び、最南部に第三紀漸新層の牟婁地帯とその東側には火成岩の熊野酸性岩が存在する。土壌は褐色森林土により大部分が占められている。
3.気候
道湯川
気候は北部が日照時間が長く降水量が少ない瀬戸内海型気候区で、南部は太平洋の黒潮の影響を受けた温暖多雨の南海型気候区に属し、年平均気温は17度、年間降水量(平年値)は地域差があり、1,300~3,500mmとなっている。