1.熊本県の概要
1.地勢

阿蘇の造林地(南阿蘇村)
熊本県は九州の中央部に位置し、東は九州脊梁部をもって大分県及び宮崎県に、南は鹿児島県に、北は福岡県にそれぞれ接し、西は有明海及び八代海に面している。熊本県の土地面積は約7,400km2であり、九州では鹿児島県、宮崎県に次いで第3位の広さである。山地は、県の北東部に阿蘇山、南部に五木・五家荘があり、これらを取り巻くように山林地帯が連なっている。水系は、中央部に阿蘇を源とする菊池川・白川・緑川が有明海に注ぎ、南部には九州山地を源として球磨川が八代海に注いでおり、いずれの水系も水資源確保の面から重要な流域となっている。
2.地質

複層林(多良木町)
県の北部から中央部にかけて阿蘇山の影響により、花崗岩、安山岩、凝灰岩が分布し地表は火山噴出物の火山礫や、火山灰によって厚く覆われている。中南部は古生代、中生代の砂岩・頁岩・礫岩等の堆積岩が広く分布し、又、市房山周辺には花崗岩、鹿児島県との県境付近には第三紀の安山岩類が分布している。
3.気候

作業道新設(水上村)
平野部は全般的に温暖で、年平均気温は16度前後、年間降水量は1,900mm内外である。阿蘇山及び九州山地の山岳部の年平均気温は11~15度、年間降水量は2,500~3,000mmに達する。初霜は10月下旬で、4月中旬に晩霜をみることがある。また、11月下旬から4月上旬にかけて積雪があり、この時期に北西の季節風を伴うことが多い。